これから数回に分けて医療事故・医療過誤の防止について書いていこうと思います。

皆さんは当然「インシデント」という言葉を聞いたことがあります。
インシデント(incident)は「中断・阻害、損失、緊急事態、危機になり得るまたはそれらを引き起こし得る状況」と言われていますが、incidentを意味する日本語はないんだそうです。
医療現場では、「誤った医療行為などが患者に実施される前に発見できた事例、または誤った医療行為などが実施されたが結果として患者に影響を及ぼさずに済んだ事例をいう。」とされ、「一歩間違えれば重大事故になるが事故にならずに済んだ事例」のことを言います。
日本ではよく「ヒヤリ・ハット」と呼ばれ、この言葉は看護師さんたちの間で広がりました。

話は戻って「インシデント」ですが、あはき師の臨床現場においてもインシデントは少なからず起きています。
例えば、鍼の抜き忘れや熱傷、主訴の悪化、患者所有物の破損などです。

それに対して、アクシデントは「事故」のことです。医療現場では、「医療事故」と呼ばれるものですね。
ちなみに「医療過誤」は医療事故に含まれます。
医療事故と医療過誤の違いは以下の通りです。

・医療事故
医療で起きた全ての人身事故のことで、以下の2つに別けられます。
1.結果が予測できたにも関わらず、回避する義務を果たさなかったために起きた過失による事故
2.予測不能で医療内容に何ら問題がないにもかかわらず起こった不可抗力による事故

・医療過誤
医療ミス(人的エラー)のことであり、医療関係者が当然払うべき業務上の注意義務を怠ったために、患者に身体的損傷や心的損害を起こすこと。

どれもプロとして仕事をする以上、絶対に起こしたくないものですね。
現在では、これらの考え方や予防策などが専門学校・大学で教育されている事が多いですが、それらに関してはまた次の機会に…