カルテと医療過誤

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前回の記事カルテの書き方4(暗黙のルール)で「記載がない場合は、施術を行わなかったものとみなされる。
カルテの記載は自分の備忘録ではなく、治療の経過を記録し、施術内容の証明をする側面もあります。
治療を行っていて一番怖いのは医療過誤があった場合ですが、自分でどんなに「自分は適正な施術を行いました」と言い張っても、適正な施術を行った証拠がありません。

裁判官から「適正な施術を行った証拠を出してください」と言われても証拠がない。患者さんから「治療を治療を行ったのだから記録があるはず」と言われても記録がない。あったとしても自分にしか分からない暗号文しかない。
これでは、自分に過失がないと言っても到底信じてもらえません。

裁判の場合、医療過誤があったのか(法律に違反しているか)否かは裁判官の判断にゆだねられますが、裁判官は治療に関しては素人の方がほとんどでしょう。
素人の裁判官が見ても「なるほど。これだけの事実があって、このように考えたから、こうに施術したのか」と納得してもらえることが大切ですし、絶対的に必要な内容です。
施術録の他に間診票や紹介状、患者さん本人やご家族からの手紙なども証拠になり得ます。
施術録など物理的に記録がされているものは証拠として効力が強いですが、施術者の証言は言い訳もできるので、証言は信用されるとは限りません。

このような理由でも「記載がない場合は、施術を行わなかったものとみなされる。」とも言えます。
また、記録を書いたり書かなかったりは記録を隠ぺいいようとしているとも見えますので、もっとタチが悪くなってしまいます。施術を行うたびに記録する習慣を身に着けましょう。

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