カルテ

カルテの書き方を身につける8

7回にわたって、カルテの書き方を書いてきましたがいかがでしたでしょうか?
鍼灸サポートWEBショップで販売しているカルテを使っての書き方を紹介してきましたが、カルテの書き方はどのカルテでも基本は一緒です。
今回は、内容を軽くしておさらいの意味も込めてカルテの目的を再確認してみます。

カルテの目的

カルテを書く目的には、次のようなものがあります。
・施術した内容を記録する(大前提)
・過去の記録を見て施術ミスを防ぐ。
・文字や絵として記録を残すことより、考慮漏れを防ぐ。
・患者さんとのコミュニケーションのツールとする。
・医師との連携に使用する。


いずれも大切なことですよね。

はり・きゅう・マッサージでは「カルテは書かない」という方も多く見受けられます。
確かに自費の場合にはカルテがないこともあり得ますが、本当に治療をするのであればカルテは作成すべきでしょう。
次回からはカルテの裏面について解説していきます。
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カルテの書き方を身につける7

これまで6回にわたって、カルテの書き方を書いてきました。
鍼灸サポートWEBショップでは、カルテのキャンペーンを実施しています。
このブログで使用しているカルテのサンプルと同じものが100枚入り、50枚入りを用意しています。
価格も普段より2割程度ディスカウントしていますので、ぜひご活用ください。
キャンペーンは期間限定ですのでお早めに!



前回はアセスメントの仕方について書きましたが、今回はその情報をどのようにカルテに記入するかを考えてみます。

サンプル

まずは、サンプルを見てみましょう。

情報
何か気づいたことはありますか?
そうです。これまで何度も出てきているサンプルです。
だからこそ、よく見てください。

このカルテの特徴

このカルテでは上の方から、
・患者さんの言っていること。(ひょっとしたら間違えているかもしれない内容)
・現病歴や受信医療機関などの情報。(事実としての情報)
・既往歴や常用薬などの補助的な情報。

これらを順番にまとめて書けるようになっています。
全部グチャグチャに聞いた通り書いている方もいらっしゃいますが、あとから読み返すのが大変です。
このようにまとめて書けるようにすることでミスを防ぎ、効率が上がるようになってます。

このカルテの読み方

上から見ていくと、

主訴

患者さんの言っていることですね。患者さんの主観なので、本当かどうかはわかりません。
でも、これまでどのような経緯があったのかはここで把握できます。

現病歴

今現在治療中のものです。病院などに通っていることもあるでしょうし、そうでないこともあるかもしれません。
ここには傷病名ごとに情報が書かれており、どのような治療をしているのか、どのような状態なのかが分かるように書かれています。

医療機関受診情報

診断名がついているなら、その診断をした医療機関の名前が記載されています。
これで、万が一何かの事故が起きた際の連絡先が分かります。
また、病気の治療の邪魔になってしまうような施術をする場合の問い合わせをすることも可能になります。

既往歴・常用薬・家族歴

過去にかかった病気です。はり、きゅう、マッサージの参考情報ともなりますし、その患者さんにどのようなリスクがあるかもわかります。
常用薬は薬の知識がないと少し難しいですが、薬の効果が分かれば、それを阻害する施術を避けることができます。

まとめ

項目をまとめて書くということは簡単なようで意外と難しいものです。
患者さんは必ずしも順を追って話してくれるわけではありませんし、こちらの必要としない情報を重要だと思っていることもあります。
また、テレビなどの影響で「私はこの病気に違いない!」と信じ切って来るかたもいらっしゃいます。
前回も書いた通り、カルテで大切なことは「事実を正確に書くということ」。
患者さんの主観でも施術者の主観でもなく、事実を事実として書き、読んだ人が理解し判断できるようにすることです。
あとから読んで間違いのないもの。これを目指してくださいね。
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カルテの書き方を身につける6

前回は「ヒアリング」という言葉を使いましたが、今回は少し掘り下げて「アセスメント」について書いていきます。
前回のサンプルも参照しながら見てみてください。

前提条件

次の例の方を仮想の患者さんとして話を進めていきますので、前提として頭に入れておいてください。


患者さんは白浜大熊猫さん。女性。45歳。身長156cm、体重55kg。
家族と同居で夫と子供3人で暮らしている専業主婦。
3年前から高血圧症でXYZ医院にかかり、降圧薬を毎朝内服している。 1年前から腰に痛みを感じており、気になるので半年前にABC病院にかかったところ「腰部脊柱管狭窄症」と診断された。
今現時点での入院・手術歴なく、担当になったはり師は夾脊穴刺鍼で神経血流を増加を目指そうと考えている。


さて、この患者さんからアセスメントを取得しようとしています。
当たり前のことではありますが「これだけが正解」というのはないので、わかりやすい「悪い例」と「良い例」を比較してみます。

悪い例

取得情報

S)「まさか脊椎刊狭窄症になるなんて思っていなかったの。子供たちの面倒も見なければいけないのに大変になってしまったわ。」
O)入院や手術はしたことがない。アルコールは気が向いたときで少し飲むくらい。
S)「血圧の薬以外は飲んでいないから健康だと思っていたわ。」
O)降圧薬を内服しているのでBP130/76と正常値。健康には自信があるよう。
O)身長155cm、体重53kg、BMI22.0。体格は標準なので問題ないと思われる。

アセスメント

健康であるという白浜さん。高血圧症があるが健康であり、施術は問題ないと考える。


良い例

取得情報

S)まさか脊椎刊狭窄症になるなんて思っていなかった。子供たちの面倒も見なければいけない。
O)入院・手術歴なし。45歳女性。
S)血圧の薬以外は飲んでいないため健康だと思っていた。
O)毎朝降圧薬1錠内服。BP130/76。自宅ではBP120/65前後で経過していたとのこと。
O)これまで大きな病気や怪我をしたことはなく、健康には自信を持っている。
O)身長155cm、体重53kg、BMI22.0
O)運動習慣なし。
O)喫煙習慣なし。飲酒は毎日(350mlのビールを1本/回)。
O)高血圧症あり(XYZ医院)。腰部脊椎刊狭窄症(ABC病院)。

アセスメント

これまでに大きな病気、怪我はなく、BMIが標準範囲内にあるが、高血圧症の診断がある。
運動習慣はなく、「高血圧以外の薬を服用していないから健康である」との発言から、健康に対しての意識は低いと考えられる。
血圧は内服薬によって正常範囲内にコントロールされている。
今回、脊椎刊狭窄症と診断され、子供の面倒も見なければいけないことから、健康管理に対する意識を改善する可能性があると考える。

比較

この2つの例の比較をしてみましょう。

取得情報

大きく変わる部分としては、「飲酒の習慣」。
良い例では飲酒の習慣は日数・量が客観的に分かります。
これに対して悪い例では日数も量もわかりません。
同じように「喫煙習慣」「薬の種類、量」「運動習慣」などに違いがあります。
いずれも客観的に見ており、今後の施術の際に正しい情報としてインプットできそうに見えます。

アセスメント

悪い例では患者の話を鵜呑みにしており、根拠もなく「施術は問題ない」と結論付けており、何も聞けていないのと同じ状態です。
良い例では各種の数値を検討し、根拠をもって判断をしており、今後の予測も踏まえたアセスメントになっている。

まとめ

アセスメントするための情報の種類は多数ありますし、患者さんの症状も様々なので、「これを聞けば完璧!」とは言えません。
しかし、大切なことは「事実を正確に書くということ」。
患者さんの主観でも施術者の主観でもなく、事実を事実として書き、読んだ人が理解し判断できるようにすることです。
鍼灸サポートで販売しているカルテでは必要な項目をまとめ、漏れが少なく分かりやすく書けるようになっています。
どのように書けばより良くなるか研究してみてくださいね。
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カルテの書き方を身につける5

今回は「患者さんへのヒアリング」について書いていきます。

これまで、患者さんとのコミュニケーションの取り方やヒアリングの方法は書いてきましたが、何をヒアリングするか触れていませんでした。

患者さんがはり・きゅう・マッサージを選ぶということは、目的は様々あるにしても、体に何らかの異常があるからでしょう。
と、言うことは患者さんがの訴え(主訴)を聞く必要があります。
主訴に診断がついているものがあれば、現病歴と医療機関受診情報があるはずです。
そうすれば、どの病院(医院)でどのような診断をされたかを書くこともできますね。
ひょっとしたら既往歴のある方かもしれません。
現病歴があり、医療機関を受診しているなら、常用薬があるかもしれません。
家族にも同じような症状の方がいらっしゃるかもしれません。

こんな具合にこの患者さんが訴えることが何で、病院(医院)ではどのような診断がされているのかの情報を集めましょう。
そうすることで、患者さんの症状の背景にあるものが多少は見えてくるはずです。
また、同一疾病に対して保険請求してしまったりする心配も減ります。


ポイントとしては3点あります。
1点目
 現病歴、既往歴、常用薬などは診断ごとに分けられるようであれば分けて記載したほうが後から見たときに見やすいです。
2点目:
 診断もどこの病院で診断されたかも記載しておくと良いでしょう。
 万が一の事故の際の連絡先ともなります。
3点目:
 現病歴、既往歴、常用薬などは診断ごとに分けられるようであれば分けて記載したほうが後から見たときに見やすいです。


サンプルを載せておきます。
情報
誰でもわかりやすいカルテにするためには、客観的な事実を、誰もが分かりやすく書き、何かあった際の連絡先がわかるという安心感が感じられるようにする必要があります。
施術に失敗しないカルテの書き方を目指して工夫してみてくださいね。
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カルテの書き方を身につける4

今回からは患者さんから聞き取る項目について書いていきます。

カルテに書くということで、いきなり施術内容を書くことを思い浮かべるのはちょっとだけ早いので、少し待ってください。

まずは、患者さんが何を目的に来院しているのかを把握するために訴えに耳を傾けましょう。
腰が痛い、関節が曲がらない、歩くのがツライ など、様々な訴えがあると思います。
まずは患者さんに「あなたの悩みを一緒に解決しますよ」という姿勢を見せなければなりません。

そのためにも、まずは患者さんの訴えを聞いてください。いわゆるアセスメントですね。
アセスメントは患者さんをよく観察して、情報をたくさん引き出すところからスタートします。

例えば、腰の痛みを訴える患者さんに、「痛みが出てからどのくらい運動していますか?」と聞いても「していません」と答えるでしょうが、実は腰を痛める前は運動が大好きで「運動中に腰を痛めた」という情報を引き出せるかもしれません。
単純に「今どうなのか?」だけでなく、「以前はどうだったか?」なども気にして質問することで、患者さんからより多くの回答を得られます。

同じように患者さんの主訴(上の例でいう「腰の痛み」)以外にも患者さんの病歴などの背景を一定程度収取する必要があります。
(ただし、プライバシーにかかわる部分をむやみに収集しないよう気を付けてくださいね。)
それが、現病歴、家族の病歴、医療機関の受診状況、既往歴、常用薬、家族歴などです。
既に医療機関で血友病などの鍼が禁忌の病気を治療中などの情報を得ることで、患者さんに対して悪影響を出さずにすむことも考えられます。

アセスメントは患者さんのメリットを最大にするだけでなく、施術者が患者さんの容体を悪化させないための手段でもあります。
こういった情報がしっかりそろっていれば施術の際にも安心ですよね。アセスメントした内容はしっかりカルテに書いておきましょう。

次回からどのようにアセスメントをしていけば良いかを解説していきますね。
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カルテの書き方を身につける3

カルテの書き方第3弾。今回はカルテの氏名欄の発展系ついて書いてみます。

今回も鍼灸サポートで販売しているカルテをサンプルにします。
販売はWEBショップにて行っています。
時々セールも行っていますので、ぜひご利用ください。

さて、前回と同じく、患者の個人情報にかかわる部分を見ていきます。 ・氏名/フリガナ/性別
・生年月日/年齢
・住所/電話番号
・初検日/初検者
・紹介者
・コンタクトレンズ

前回と同じです。。。
が、ここで考えていただきたいのは「個人の属性情報はなぜ書くのか?」ということです。

施術内容のメモとして? 正解です。

患者さんとのコミュニケーションツールとして? 正解です。

医療ミスを起こさないため? 正解です。

色々な目的がありますが、一番大きなものはもちろん「医療ミスを起こさないようにするため。」です。

良く聞く例として、患者の取り違え事故があります。
少し古い話になりますが、1999年に横浜市大で患者の取り違え事故がありました。
概要としては1991年に横浜市立大学で、肺手術と心臓手術の患者を取り違えて手術、切開後気付いた。看護師の搬送ミスが直接の原因。
1人の病棟ナースから手術室ナースに2人の患者の引継ぎが同時に行われ、手術室ナースの確認不足で取り違え、さらにカルテは患者とは別々に一緒に手術室に運ばれたため、最後まで取り違えに気付かなかった。
と言うものです。

はり・きゅう・マッサージではここまでの規模の取り違えは発生しないでしょうが、施術者間で患者さんの引き継ぎの際に発生することが考えられます。
引継ぎの時に患者さんだけ送って「○○(施術内容)をおねがいしま~す。」だけで引継ぎをしていませんか?
「腰に鍼を打ってほしかったのに、肩に灸をしてしまった。」なんてことも考えられます。
こんなことを避けるためにも、患者さんとカルテはセットで引き継ぐようにしましょう。
引き継がれた方も、面倒でも毎回カルテを確認して、患者さんの取り違えを防ぐようにしましょう。

この引継ぎ時の際、毎回患者さんの名前を確認するわけですが、同姓同名の方もいらっしゃるかもしれません。
これを防ぐために、こんな工夫をすることができます。

患者属性情報2


氏名のところに「笹がお好きです」と書いてみたり、住所のところに「お子さんと同居」などと書いておくことで、名前以外の方法で再確認することもできます。
この例では
施術者:「白浜さんですね?」
患者 :「はい」
施術者:「最近、おいしい竹ありましたか?」
患者 :「竹??? 何のことですか?」
こうなったら患者さんを取り違えているわけです。

他にも「同居のお子さんはお仕事は何をされているのですか?」と聞いて「同居の子供はいませんが・・・」と言われても取り違えていることになりますね。
このように患者の属性情報には、単に項目に書かれていることだけを書くのではなく、本来の目的である「患者の取り違えをしないようにする」ための情報であれば書き込むことで、患者さんの判別に使うこともできるようになります。
ただ、人によってはプライバシーにかかわる情報を書き込まれていると思われることもありますので、書き込む内容はお店のルールに従ってくださいね。
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カルテの書き方を身につける2

カルテの書き方第2弾。今回はカルテにある項目について書いてみます。

元となるカルテはいろいろな書式がありますが、ここでは鍼灸サポートで販売しているカルテをサンプルにします。
販売はWEBショップにて行っています。
時々セールも行っていますので、ぜひご利用ください。

宣伝はこのくらいにして、まずは、患者情報にどんな項目があるのか見てみましょう。
患者属性情報

・氏名/フリガナ/性別
・生年月日/年齢
・住所/電話番号
・初検日/初検者
・紹介者
・コンタクトレンズ

ズラっと並べてみましたが、不自然な名前ですよね。。。。
個人情報を書くわけにもいかないので、患者さんの名前は南紀白浜の動物園・水族館のアドベンチャーワールドのパンダの情報を参考に架空の患者さんを設定しました。

それはともかく、記載事項の氏名は分かるとして、「住所、電話番号は必要なの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
また、「紹介者って必要なの?」や「コンタクトレンズって???」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
それぞれ、次のような意味があります。

住所、電話番号

治療の観点だけで、かつ、自費で施術を行う限りで言えば、「書いた方が望ましい」でしかないのですが。
治療以外の観点ではいろいろなことに役立つ情報です。
住所や電話番号があるとたとえば、患者さんが忘れ物をしたときには連絡することもできますし、
年賀状や暑中見舞いだけでなく、しばらく間があいた患者さんに連絡をすることもできます。
また、患者さんの取り違え防止にも役立てることができます。
同姓同名の患者さんがいる場合、「A町の患者さん」と「B町の患者さん」と区別もつけることができますので、患者さんの取り違え防止にもなります。
他にも、「そちらの地区は今度お祭りがありますね。」などのように話のきっかけを作ることもできます。

紹介者

この患者さんを誰から紹介してもらったのかを記載します。
この欄を見て、紹介してくれた方に「この間、○○さんがいらっしゃいましたよ」はプライバシーの問題もあるので、患者さん本人の承諾なく言わないでくださいね。
患者さん本人の承諾があれば、紹介してくださった方に「ご紹介いただきまして、ありがとうございました。」と挨拶もできるでしょう。
「ここに来たことを知られたくない」という患者さんの場合でも、この欄から「誰と誰がつながっているか」を予測し、会話の際にどんなことに興味があるかなどを推測するのに使えます。
施術中に会話で怒りのツボを押さないようにするために役立ててください。

コンタクトレンズ

意外に思う方が多いかと思います。
施術で使用する馬蹄形の枕にうつぶせで寝た時に、目のあたりが枕にあたりませんか?
事故防止の意味も込めて、この項目をつくっています。


簡単にいくつかの項目だけを抜き出しましたが、どの項目も無意味にあるわけではありません。
ただ、初検者のように1人で運営しているお店では不要な項目もあるかもしれません。その場合には空欄でも構わないかと思います。
自分達の運営方法で必要な項目を考えて、業務効率を向上させるのもアリでしょう。
また、どのような項目があるか頭の中に入っていると、患者さんから話を聞くときにスムーズに話を聞くことができます。
患者さんにとっては、「手際が良い」と評価できるポイントでもあります。
どのように書くか、工夫をしてみてください。

次回は書き方の応用例をご紹介します。
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カルテの書き方を身につける1

今回からはカルテ(「施術録」と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは呼び方を「カルテ」に統一します。)の書き方のポイントを1回1テーマに絞って書いていきます。

カルテはどのように書いていますか?
・やったことだけを書いている。
・来院事実だけを書いている。
・患者の話も含めすべて記載している。
・そもそもカルテを書いていない。

色々な方がいらっしゃいます。保険請求をするときにはカルテ作成は義務になりますので、この場合でもカルテを書いていないのは論外ですが、カルテに何を書くかの前に基本中の基本があります。

それは・・・

「誰もが読める字で書くこと」

キレイな字でなくても構いません。
たとえ1人でやっているお店でも読める字で書いてください。

なぜでしょうか?
「1人だから自分だけ読めればいいや」
確かにそうかもしれません。

でも、もし、カルテに記載が汚い字で自分しか読めないものだったら
・前回の施術内容を読み間違えたらどうなりますか?
・医師から照会を受けた時に間違いなく答えられますか?
・他所に紹介するときにカルテ開示すると恥ずかしくないですか?
・患者さんに「カルテを見せてほしい」と言われて見せられますか?
・自分が事故や病気などで人にお店を任せた時に、代理の方が困りませんか?

どれも事故が起きる可能性は否定できず、患者さんが離れてしまいかねません。
どんなに忙しくても、(綺麗な字でなくて構いませんので)間違いなく読めるじで書きましょう。


ためしにサンプルを書いてみました。
カルテ書き方
同じ内容を書いてみました。
上は普通に書いた字。下は「自分だけ読めればよい」という基準で書いた字です。
下は読みづらいを通り越して読めないのではないでしょうか?
もし、臨床の現場でこんなカルテが自分のところに回ってきたら」と思うとゾッとします・・・。


医科での調査ですが、ヒヤリ・ハットの事例を分析すると医療従事者間のコミュニケーションエラーは、誤読、記載誤りが効果的になされておらずに発生しているものが多いそうです。
ベテランでも、転職や異動に伴いルールが変わっても前のルールで作業してしまいヒヤリ・ハットが生じているケースもあります。

基本中の基本なのでしつこく書きますが、カルテの文字は読める字で書きましょう!

次回から記載法を書いていきます。
a
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カルテと医療過誤

前回の記事カルテの書き方4(暗黙のルール)で「記載がない場合は、施術を行わなかったものとみなされる。
カルテの記載は自分の備忘録ではなく、治療の経過を記録し、施術内容の証明をする側面もあります。
治療を行っていて一番怖いのは医療過誤があった場合ですが、自分でどんなに「自分は適正な施術を行いました」と言い張っても、適正な施術を行った証拠がありません。

裁判官から「適正な施術を行った証拠を出してください」と言われても証拠がない。患者さんから「治療を治療を行ったのだから記録があるはず」と言われても記録がない。あったとしても自分にしか分からない暗号文しかない。
これでは、自分に過失がないと言っても到底信じてもらえません。

裁判の場合、医療過誤があったのか(法律に違反しているか)否かは裁判官の判断にゆだねられますが、裁判官は治療に関しては素人の方がほとんどでしょう。
素人の裁判官が見ても「なるほど。これだけの事実があって、このように考えたから、こうに施術したのか」と納得してもらえることが大切ですし、絶対的に必要な内容です。
施術録の他に間診票や紹介状、患者さん本人やご家族からの手紙なども証拠になり得ます。
施術録など物理的に記録がされているものは証拠として効力が強いですが、施術者の証言は言い訳もできるので、証言は信用されるとは限りません。

このような理由でも「記載がない場合は、施術を行わなかったものとみなされる。」とも言えます。
また、記録を書いたり書かなかったりは記録を隠ぺいいようとしているとも見えますので、もっとタチが悪くなってしまいます。施術を行うたびに記録する習慣を身に着けましょう。

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カルテの書き方4(暗黙のルール)

以前に施術録の書き方を書きましたが、医療機関と連携する場合にどのようなカルテが好まれるでしょうか?

・見やすければいい。
・わかればいい。
これでは、自分さえわかれば良いと同じになってしまいます。

相手が必要とする項目を漏れなく、過剰にならず「伝わる」ように記載することが必要です。
施術録に必ず書かなければいけない内容はあるでしょうか?
医科では医師法の規定で、次の事の記載が定められています。

・診療を受けた者の住所、氏名、性別及び年齢
・病名及び主要症状
・治療方法(処方及び処置)
・診療の年月日

最低限これだけの項目があれば、医師に何か依頼をするときに「必須の情報がない」と言うことは避けられます。

その上で、次の記載の原則に従って記載をすれば、こちらの意図を汲んでもらいやすい記録となります。
1.記載がない場合は、施術を行わなかったものとみなされる。
2.施術録の記載は、ボールペンや万年筆などで記載し、鉛筆は使わない。
 ただし、図示などのための色鉛筆やゴム印は可。
3.行間を空けたり、行の末尾に文字を詰め込むようなことはしない。
 (追記が出来てしまうので、改ざんを疑われる原因になる)
4.日付は必ず年月日の形式で記載する。
  (4/7/2015のように書くと混乱のもとになる)
5.医学用語は学会用語集に、略語は医学事典などに準拠して用いる。
 ・いい加減な略語や造語、院内での通称などは使用しない
6.第三者でも読みやすいように丁寧に記載する。
 ・外国語はできる限り使用せず、病名や人名に限定する。
 ・あいまいな言葉は使用しない。
7.記載者の名前を書く。
 ・押印でもサインでも、誰が書いたのか分かるようにする。
 ・訂正時には訂正理由も書く。

日付の記載の例ですが、次の例をみてください。

・4/7/2015
・7/4/2015
・2015/4/7

実はいずれも同じ日を示しています。
4/7/2015 … 米国式の記載で2015年4月7日
7/4/2015 … ヨーロッパ式の記載で2015年4月7日
2015/4/7 … 日本式の記載で2015年4月7日

4月7日なのか7月4日なのかわかりにくいですよね?
こういった読み違いや勘違いをさせないよう記録されていれば、患者さんの不利益になるようなことは少ないでしょう。
基本は、「理解できる。改ざんされていない。勘違いさせない。」です。
毎日のカルテの書き方の参考にしてください。
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