患者とのコミュニケーション5

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数回にわたってオープンクエスチョンのお話を書きましたが、今回は間違えた使い方の例です。

会話というのは、楽しくなければ続かないものです。
患者さんにとって楽しくない話題と言えば自分の興味のない話です。

では、患者さんに興味のある話題を振っていれば問題ないのでしょうか?
答えはNoです。

なぜかというと、どんなに会話が興味の対象であっても、聞き方に問題があると途端に会話が嫌な内容になってしまうのです。
たとえば、阪神ファンに「巨人がやりましたね~」と話すようなパターンです。
他には「どうしてできないんだ」と言うパターンもこれに当てはまります。
よく大きな病院で「どうしてもっと早く来なかったんですか!?」と一緒ですね。(「そもそも、大事なければ病院なんか来ないよ」という方が大半でしょう。) 特に後者の「どうして~」は知らず知らずのうちに使ってしまっていませんか?

こちらの指示に従わない患者さんに「どうしてリハビリをさぼるんですか!?」とか「このままじゃ、良くなりませんよ。」といった話し方は患者さんにとっては脅迫されているような感覚になってしまい、いい気分にはなりません。
このように言いたくなる気持ちはとてもよくわかりますが、これを言ってしまうと患者さんには「嫌な人」と思われて二度と来院してくれなくなってしまうかもしれません。これでは経営が成り立ちません。
ではどうしたら良いでしょうか?

患者さんは現状を改善したいと思っているからこそ来院しています。言い換えると患者さんは自分の症状改善のために一緒に走ってくれる人を求めているのです。
なので、患者さんにとっては自分と同じ目線に立った会話をしてくれる人が「いい人」になりえるのです。
聞き方としては次の例を比較してみてください。

A:「どうしてリハビリをさぼるんですか!?」
B:「忙しいかもしれませんし、辛いかもしれませんけど、早く改善するように一緒にがんばりましょうよ。」

A:「このままじゃ、良くなりませんよ。」
B:「私は精一杯治療しますので、リハビリもがんばってやってくださいね。」


どちらも後者の方が印象が良いと思います。
こうやって、患者さんに嫌われないような話し方をして患者さんが増えるといいですね。
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