カルテ・施術録の書き方(基本編)

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「カルテ」、「診療録」、「施術録」、いろいろな呼び名がありますが、ご存じの通りいずれも患者さんの状態や治療に関することを記載した記録の事です。
(ここでは鍼灸マッサージ師の方を対象に「施術録」で統一します。)

この「施術録」、様々な形で利用されます。
たとえば、他の鍼灸マッサージ師や他の医療職種の人たちとの情報共有ツールとしても機能します。(患者さんが引っ越しなどで別の院に移られる場合の情報提供や、医療機関に骨折の診断を出してもらうためにレントゲンの撮影依頼をする。など)
また、患者さん、保険会社、裁判所などから情報の提供や開示を求められる場合もあります。
どんなに「開示が嫌だ」と言っても、法律では「カルテは患者のものであり、施術者はそれを預かっている」と解釈されます。また、施術者/施術所が個人情報取扱事業者ならば、患者がカルテの開示を求めればそれに応じる義務があります。

これらの事を考えると、施術の記録は誰が見ても読める、そして理解できるようにすべきです。記録者本人にしか理解できないような内容では開示してもただの暗号文になってしまいますの。
暗号文にしないポイントには、次のようなものがあります。
誰が書いたのか分かるようにする。
誰にでも読める字で書く。
略語などは、略語辞典などに記載されている一般的なものを用いる。
記録様式には問題指向型診療録を用いると便利。(この話は別途書きますね。)
東洋医学的な所見は「東洋医学的所見」としてまとめる。
などがあげられるでしょう。

鍼灸マッサージカルテ

ここで、少々宣伝を・・・

鍼灸サポートでは、書きやすいカルテ、読みやすいカルテはどのようなものかを考え、オリジナルのカルテを作成しました。

鍼灸サポートのカルテは、表面にカルテを作成する上で基礎データ(現病歴・身体所見・生活像情報)の収集がしやすい形式、裏面は施術箇所を記入しやすい人体図や反射を記録できる図が入っており、患者さんの身体の状態が一目で分かるようになっています。

用紙は一般的に使用されるコピー用紙よりも厚手のものを採用していますので、裏写りしにくいようになっています。また、印刷色は薄めの色を使っており、記載に使ったペンの色が黒でも青でも赤でも書いた文字と印刷の文字がはっきりと判別できます。そのため、読む方のストレスが少なくなるように工夫しています。

A4サイズ100枚入りで799円(税込)です。鍼灸サポート WEBショップでお買い求めいただけます。

経過記録用紙もありますので、あわせてご利用ください。
現在B5版も作成中ですので、近日中に発売開始いたします。


この中でも、誰が記入したかは非常に重要です。
複数の関係者が記録を書く可能性がある場合には、その記載内容に誰が責任を持っているかを明確になるためです。これが分からないと、万が一の医療過誤があった時に誰の責任かも分からなくなってしまいます。それだけでなく、「この患者さん、前回来院時はどんな具合だった?」と聞くこともできなくなってしまいます。
なので、「筆跡で誰だかわかる。」ではなく「記載者は誰」が分かるように署名な捺印をすると良いでしょう。

さらには、他院に対しての文書として出す書類としてであれば、どのような資格者が何をしたのかが分からないので、「鍼灸師〇〇」、「マッサージ師××」と署名したほうがより親切になります。

丁寧な記録は記録を読む側が理解しやすいだけでなく、読んでいる時のストレスも少ないものです。
例えば・・・

悪い例)

24日、患者Aさん来院。腰。ACU。(A)


良い例)

3月24日、患者Aさん、腰の痛みを訴え来院。3日前に自宅で掃除中に椅子を持ち上げようとして負傷。腰に既往歴などはなし。熱感はなし。急性腰痛症と考える。腎経、膀胱径、肝経に鍼で施術。自宅では安静にするよう指導。(施術者:はり師A)


多少大げさに書いてはいますが、同じ患者さんへの対応でも、見比べると一目瞭然ですよね?
丁寧な記録は自分以外のストレスを軽減させることで、患者さんに対してより良い対応をすることにもつながりますので、記録を書くときには気を付けてみてください。

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