保険のおはなし1(概要)

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今年度もあと1週間ちょっとで終わりです。
皆さんにとってどんな1年だったでしょうか?そして来年はどんな1年になるでしょうか?

今年は業界としては保険請求の不正が話題になることもありましたが、そもそも保険の話は正しく理解されていますか?

病院やクリニックでは、保険の取り扱いをしているところであれば、どこでも保険診療が受けられますが、鍼灸の場合には保険を使える条件があります。

まず、症状。
次の症状については鍼灸で健康保険が使えます。
1.神経痛…例えば坐骨神経痛など。
2.リウマチ…急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの。
3.腰痛症 …慢性の腰痛、ギックリ腰など。
4.五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの。
5.頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの。
6.頚椎捻挫後遺症…頚の外傷、むちうち症など。
その他これらに類似する疾患など。

そして、次のような条件もあります。
1.該当の症状は、先に医師の治療を受けており、医師の鍼灸での治療に対しての同意書が必要です。
2.同意書は3ヶ月毎に医師の同意が必要です。(再同意の場合は同意書ではなく口頭での同意でも問題ありません。)
3.保険で鍼や灸を受けている間は、該当の症状については病院やクリニックにかかれません。(他の病気などは問題ありません。)
4.保険の種類によっては、保険組合などに患者さん本人が手続きをしなければならないものもあります。

これらの条件をすべてクリアして初めて鍼灸では保険を適用できます。
同意書は時々ですが「再同意があった(ことにして)治療を続ける」という方もいらっしゃいますが、これはやってはいけない行為です。

ここでは、あえて「鍼灸」としましたが、マッサージの場合はどうなるのでしょうか?
基本は鍼や灸と同じですが、対象になるのは、「関節拘縮」「筋麻痺」の2症状に対する施術で、骨折や手術後の障害、脳血管障害の後遺症などのみに保険が使えます。
単なる肩こりや疲労が理由ではマッサージは健康保険の対象にはなりません。
しかし、マッサージの場合、鍼や灸と違って同一の症状で病院やクリニックを受診していても健康保険を使うことができます。

患者さんの身になれば、負担を抑えて治療を受けたい。鍼灸師としては売り上げを上げたい。
どちらにも思いはありますが、健康保険も財源には限りがあります。本当に必要な人が必要な時に医療を受けられるようにするために、不正がなくなるようにしたいものですね。
次回からは保険の仕組みを解説していきます。
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