手洗いの方法2

今回も「手洗い」について書いていきます。

さて、この「手洗い」ですが、手順は前回解説した通りですが、しっかりとできていますか?

念のためにもう1回手順を書いてみます。

1.洗う部分を流水で濡らします。
2.薬用石鹸や消毒薬などを手のひらに適量とります。
3.手のひらをこすり合わせて洗います。
4.手のひらを使い反対の手の甲を洗います。(左右両方)
5.指の間(特に指の付け根の部分)も忘れずに洗ってください。
6.当然、指も洗います。
7.親指も(反対の手で握るようにして)しっかり洗いましょう。
8.指先と爪の間も(ブラシを使って)洗います。
9.手首も洗います。(場合によっては肘あたりまで洗うこともあります)
10.流水で洗い流します。
11.ペーパータオルなどでふきましょう。(他の人の使った濡れたタオルはNG)

この中で意外とできていないのが、7番以降の手順です。
皆さん、手のひらと手の甲まで洗って、念のために指までは洗うのでしょうが、親指を洗い忘れていたり、手首を忘れていたりするようです。
また、爪の間もブラシを使うのが面倒くさくてサボる人も多いように見受けられます
さらに言えば、「細菌の数=清潔度」と勘違いしている方が増えているせいかもしれません。
最近はどこに行っても「除菌」だの「殺菌」だのと耳にたこができるくらいに聞きますが、細菌には有害なものもあれば無害なものもあります。
ヨーグルトや納豆などの発酵食品は同じ菌でも体に悪影響を出す物ではないのはみなさんご存知の通りです。

ところで、手を洗った後は、その手をどのようにしていますか?
1.ペーパータオルでふく
2.タオルやハンカチでふく
3.ハンドドライヤーで水けを飛ばす
このどれかだと思いますが、この中で菌の数だけを考えると一番汚いのはどれでしょう?

答えは2です。
1のペーパータオルは使い捨てなので、特に問題は無いでしょう。
3のハンドドライヤーも「手を汚している」と言う人もいますが、人体に悪影響を出すほど菌は増えません。
2のタオルやハンカチが一番菌が増殖するのです。

条件を整えた上での実験結果ですが、大腸菌は約20分に1回増殖すると言われます。
ということは、タオルで手を拭きそのまま放置しておくと。。。。恐ろしい数の大腸菌が増殖していることになります。
大腸菌が人体に付着したからと言って、すぐに悪影響が出るわけではありませんが、ペーパータオルやハンドドライヤーと比較してもタオルやハンカチは比較にならないことは容易に想像がつくかと思います。
手洗いの時にはできるだけキレイなタオルを使ってリスクも減らしておきたいですね。

手洗いの方法

今回も更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
スタッフがインフルエンザで倒れてしまっておりました。
先週からインフルエンザが急激に増えてきているようですので注意してくださいね。

インフルエンザはご存じのとおり飛沫感染します。
また、ウィルスのついた手でドアノブを触ることにより、別の人がドアノブを触り、手を洗わないまま自分の花や口を触ることでも感染することがあります。

「うがい・手洗い」は基本であることを再認識させられます。。。

さて、この「手洗い」ですが、ちゃんとできていない方が以外にも多いものです。

1.洗う部分を流水で濡らします。
2.薬用石鹸や消毒薬などを手のひらに適量とります。
3.手のひらをこすり合わせて洗います。
4.手のひらを使い反対の手の甲を洗います。(左右両方)
5.指の間(特に指の付け根の部分)も忘れずに洗ってください。
6.当然、指も洗います。
7.親指も(反対の手で握るようにして)しっかり洗いましょう。
8.指先と爪の間も(ブラシを使って)洗います。
9.手首も洗います。(場合によっては肘あたりまで洗うこともあります)
10.流水で洗い流します。
11.ペーパータオルなどでふきましょう。(他の人の使った濡れたタオルはNG)

実はこれでも最低限です。ちゃんと全行程を実行できていますか?
カッコで書いた部分の意味も忘れていませんか?

次回はもう少し詳しく解説していきます。

掃除をする場所

今回はお店の掃除について書いています。
みなさんはお店の掃除はどのような場所を中心に掃除されますか?
広いところ、ベッドの下、部屋のすみ、トイレなどいろいろありますが、お店の前もちゃんと掃除していますか?
また、「向こう三軒両隣」というような言葉もありますが、ご近所付き合いもできていますか?

この「向こう三軒両隣」ですが、意味を誤解している方も結構いるので念のために説明しておくと、
自分の家の向かい側三軒と、自分の家の両隣を指します。自分の家から駅の方に向かって3軒とかではないですよ。

向向向
道道道
隣自隣

こう書くとわかるでしょうか?

話は脱線しましたが、仕事柄か鍼灸マッサージに関係するお店の前を通ると、どんなお店か気になります。
よくよく観察してみると、自分のお店の前だけはキレイになっているところもあれば、隣も含めてキレイに掃除されているところもあります。
中にはお店のチラシが散乱していてもお構いなしのお店もありました。
ひどいところになると、缶ジュースの缶を灰皿にしてお店の前に置きっぱなし。スタッフが出てきて灰皿として使っていたところもありました。
これって、患者さんから見たらどう映るでしょうか?
汚いお店に人は来ません。


たとえばの例を出してみましょう。
お店の前の掃除の状況が違うお店がありました。この中で、新患が一番多いのはどのお店でしょう?口コミや広告などがない前提で考えてみてください。
A店:施術の腕では非常に優秀だが自分のお店の前も両隣もゴミが散乱していて汚い状態。
B店:施術の腕は並で、自分のお店の前はキレイに片付いている。でも、両隣はゴミが落ちている。
C店:施術の腕は並で、自分のお店の前と両隣のお店の前もキレイに掃除が行き届いている。

どうでしょうか?
A店でないことは確かでしょう。
では、B店かC店となりますが、初めての患者さんの気持ちになって考えてみると少しでもキレイなお店に行きたいと思うのが人情です。
少しでも新患を増やすためには・・・多少の努力も必要かもしれませんね。

休みの理由

昨日、1月24日は九州の方では雪が積もったようですね。
奄美大島でも115年ぶりに雪が降ったという話もニュースに出ていました。
滑ってケガなどされませんでしたでしょうか?

さて、この雪ですが、元々雪の多い地域ではほとんど話題になることはありませんが、東京などの都市部では5cmも積もっただけで交通機関がマヒしたりしてしまいます。
元々人口が多いため、電車の本数も多く、電車の事故を避けるために間引き運転をするとその分人が乗れなくなるので混雑すると言った具合です。
お店も「今日はお客さんが来ない」という理由だけでなく「自分達が出勤できない」という理由でお休みになっているところも見かけました。

このお店のお休みですが、自分のお店を何らかの都合で臨時休業しなければいけない場合、どのような理由を患者さんに伝えて休みますか?
1.正直に理由を話す
2.適当な理由をつけて休む
3.何も言わずに突然休む

普通に考えれば3はあり得ませんね。
患者さんがせっかく来院してくれたのに、来たらシャッターが閉まっていた。これでは廃業したのかと疑われてしまいます。
せめて貼り紙の1枚でもしておくべきでしょう。

逆に1の「正直に理由を話す」について考えてみましょう。
これは、時と場合にもよります。
例えば「プライベートな用事で休みます」だと「私の治療より自分のプライベートが優先?」と思われかねませんし、「病気のために休みます」だと「いつ復帰するの?」や「こんな自己管理もできていないところにかかっていて大丈夫?」と思われかねません。
でも、「町内のお祭りに協力のためお休みします」だと好感度は上がるかもしれません。
理由次第で良い方にも悪い方にも取られるものです。

最後に2の「適当な理由をつけて休む」ですが、この適当は「いいかげん」ではなく「適切な」に近い意味の適当です。
例えば、「学会出席のためお休みします」や「治療法勉強会参加のためにお休みします」、「セミナー参加のためにお休みします」であれば、患者さんも「この人は一生懸命勉強しているのだな」と感じてくれるかもしれません。

「どれが正しい」と言うのはありませんが、患者さんを相手に商売をしているのですから、大切にしなければいけないのは患者さんです。
そのためにも「患者さんが納得できる理由」をつけてお休みするのが、患者さんに逃げられない、そして信頼される方法でもあります。
告知方法も、お店の入り口に貼り紙をするだけでなく、ホームページなどに掲載して、少しでも多くの人に告知するのもいいでしょう。
できるだけ「がっかりさせない」ことが大切です。
それでも、告知に気づかない人も出てきますので、お休みする場合にはできるだけ早く、前もって告知しておきましょうね。

言葉・・・適切に使っていますか?

最近うかがった先で、言葉を間違えて使っている方がいらっしゃいました。
良く出てくる例ですが、「模擬実験」や「試算」の事を何と言いますか?
A:シュミレーション
B:シミュレーション

これは簡単ですよね?
答えはBのシミュレーションです。英語で書けばすぐ分かります。simulationと書きます。
これを患者さんの前で言っていると恥ずかしいですよね。。。

今後は患者さんにはわからないかもしれない用語。
穿刺は何と読みますか?
A:せんし
B:せんさく

もちろん答えはAの「せんし」です
これも患者さんの前で行ってしまうと恥ずかしい内容です。

なぜ、こんな事例を出したかと言うと、、、
「恥をかかないため」です。

患者さんにどんなに一生懸命説明しても、どんなに一生懸命施術しても、
「この人知識無いんだ」と思われた瞬間にプロとしての信用をすべて失います。
だからと言って、患者さんに難しい言葉や専門用語を使っても通じません。
患者さんに「肘の屈曲」と言っても通じません。「肘を曲げる」と言わないと患者さんは「???」になってしまいます。
「当たり前じゃん」と思った方。ぜひその気持ちを忘れないでください!
「なんで?」と思った方。初心に戻ってみてください!

専門外の領域の専門用語を使われても意味が分かるわけありません。コミュニケーションが取れないのですから。
ところが、今回簡単な調査をしてみたところ、このような専門用語で説明をしたがる方が約1/3程度いました。
割合で言えば3割3分。人数なら3人に1人。結構な人数です。
専門知識と技術でお金をいただいているのですから、言葉は正しく使って見下されないようにしましょうね。
1人が恥をかくと業界全体が「この業界はダメな人たちなんだ」と思われてしまいます。
ちゃんとした言葉で、ちゃんと対応して、良い治療につなげましょう!

国家試験という試される場所~その3~

早いもので1月も半ばです。
暖冬とはいいつつも、やはり朝の冷え込みや吐く息の白さには、冬真っ只中を感じますね。
今年のはり師、きゅう師国家試験までもあと1か月半です。

前回のブログで取り上げた問題、いかがでしたか? 問題をもう一度振り返ってみましょう。

28歳の女性。全身倦怠感の増強を主訴に来院した。
1週間前に自宅近くの診療所で妊娠と診断された。
5日前から悪心と嘔吐とが出現し、自宅下経過を見ていたが改善せず、食事摂取が困難になった。
超音波で子宮内に胎嚢と心拍動を有する胎芽とを認める。
血液所見:赤血球430万 Hb14.8g/dl Ht46% 白血球12,100 血小板32万。
輸液を行うこととした。
輸液に加えるべきものはどれか。

a:ビタミンB1  b:ビタミンB2  c:ビタミンB6  d:ビタミンB12  e:ビタミンC

3つの解答プロセスを辿って解答を導いていただきましたが、では解説を少々。

1.出題分野は?

この問題は産婦人科分野の出題と分類されてました。
問題に設定されている患者さんのアセスメントを読んでいけば、妊婦さんに対する対応について、ということはすぐに思いつきますね。

2.解答に必要な知識は?

産婦人科分野の出題ですが、最終的に問われていること、また選択肢として挙がっている内容はビタミンについてです。
ということは、どうやら生化学や栄養関係の知識が必要そうです。

3.では、問題の本質は?

回答までの①②のプロセスを経ると、頭の中には「妊婦」というキーワードが居座っている感覚になります。
ということは、産婦人科の問題なので、これから行う処置(ここでは輸液)について妊婦さんという特殊な状態を考慮することが必要だろうか? と思えてきますね。

ですが、これがこの問題の落とし穴です。
実はこの問題は、「ビタミンB1が糖質代謝に欠かせない栄養素である」ということだけを聞いている、産婦人科の問題と見せかけた生化学、生理学分野の問題なのです。
なので、答えはaの「ビタミンB1」です。

つまり、問題文中に設定された「妊婦」ということも、血液所見も、これはある意味の引っ掛けです。
強いて言うならば、つわりで食事が難しいことから十分なカロリー摂取ができていないことが想像できます。そこから問題文中の「輸液」は高カロリー輸液、すなわちブドウ糖が投与されたと推測し、選択肢にあがっている栄養素と関連させて、体内での糖質代謝と栄養素との関係に関する知識を引き出してくれば答えが出せます。

また、この医療系資格では現場実習が必須ですので、「高カロリー輸液を行う場合にビタミンB1を併用しないと重篤なアシドーシスが発現する」という輸液を実施する上での必須事項に気付いて実習や見学を行った経験も、解答を導く一助になります。


今回、この国家試験問題を紹介したのは、単に引っ掛け問題を紹介したかったわけではありません。
皆さんの日々の治療においても、目に見える症状や患者さんの主訴にとらわれて、問題の本質を見失ってしまっていることはないか、という問いかけでした。
これまでのブログでもご紹介したように、問題を解決するためには情報収集と分析を丁寧に行い、名に見える問題の背景を明らかにすることが必要です。

また、アセスメントを行うと、時に物事はとても複雑に思えてきますが、実は意外と単純なことが問われていたり、障壁となっているということもよくあります。
解決に経験が役立つことももちろんあります。
そのためにも、日々の症例を丹念に診て、気づきを記録し、蓄積することで、それは今日の患者さんのニーズに応えるエビデンスとなるのではないでしょうか。

受験生の皆さん、頑張って!!

国家試験という試される場所~その2~

七草が過ぎ、成人式のニュースの次はいよいよセンター試験の話題が聞こえてきます。
1月2月は大学を始めとして様々な受験のピークで、特に医療系国家資格の試験は2月から3月上旬に集中しています。今年のはり師、きゅう師の国家試験は2月28日に実施されます。

さて、前回は最近の国家試験の傾向についてご紹介をしましたが、今回も国家試験を話題に取り上げたいと思いますが、いきなりですが問題です。

28歳の女性。全身倦怠感の増強を主訴に来院した。
1週間前に自宅近くの診療所で妊娠と診断された。
5日前から悪心と嘔吐とが出現し、自宅下経過を見ていたが改善せず、食事摂取が困難になった。
超音波で子宮内に胎嚢と心拍動を有する胎芽とを認める。
血液所見:赤血球430万 Hb14.8g/dl Ht46% 白血球12,100 血小板32万。
輸液を行うこととした。
輸液に加えるべきものはどれか。

a:ビタミンB1  b:ビタミンB2  c:ビタミンB6  d:ビタミンB12  e:ビタミンC

この問題もとある医療系資格の国家試験で2015年に出題された問題です。
最近ではこのような状況設定問題の出題割合も増え、またその事例内容や設定条件も非常にリアルになってきています。
単なるペーパーペイシェントの事例検討だけでなく、臨床実習や現場実習で様々なケースに携わって、授業で習った知識と実際の症例とをしっかりと関連付けて理解できているかどうかが解答のキモとなるような問題です。

今回はいきなり答えを出すのではなく、3つの解答プロセスを経て答えを導き出してみましょう。
まずは、この問題はどの分野から出題されているのかを想像しましょう。
次に、問題を解くためにはどのような分野の知識が必要となるでしょうか。
ここまでくればおのずと答えは出てくると思いますが、最後に、問題の本質は何かを考えてみていただきたいと思います。

さて、皆様はどのように考えますか?
久しぶりに学生時代に戻って、受験生気分を味わってチャレンジしてみませんか。
次回のブログで解説をいたします。お楽しみに。

本年もよろしくお願いいたします

2016年がスタートしました。

皆様にとって、今年はどのような年になるでしょう?
どのような年になることを願っていらっしゃいますか?

鍼灸サポートでは、皆様のお役にたち、「あの情報があってよかった。」「あのカルテがあって便利だった。」などと言われるような年にしたいと考えています。

名前の通り、サポートをするのが仕事ですので、皆様の活躍をお祈りしております。
本年も頑張ってまいります。本年もよろしくお願いいたします。

2015年の年末によせて

今年もあとわずかで終わりです。
皆さんにとってどのような一年間だったでしょうか?
今年は、鍼灸マッサージに関してはとても喜べないニュースもありました。業界的全体でみれば一般の方からは不正を行っている業界と思われてしまいかねないニュースでした。

我々はカルテの販売サイト「鍼灸サポート.com」を開設し、 鍼灸マッサージに役立つ情報も提供しようとこのブログを開設しました。

鍼灸サポート.com」はカルテと便利グッズしか扱っておらず、がっかりされた方もいらっしゃるかもしれません。
残念ながら、この商品数は徐々に増えていくことはあっても急激に増えていくことはありません。
それは、はり・きゅう・マッサージを業としているかたに「あったらいいな」と思われるものを地道に提供し、役に立てていただきたいと考えているからです。
派手に広告宣伝をすることもありませんし、鍼などを大量に仕入れて安売りすることもありません。なので、売り上げも微々たるものです。
しかし、販売している商品によって業務効率があがり、患者さんに還元されることで、業界をもっと活気づけたいと考えております。
来年はまた何かしらお役にたてる商品を出していこうと考えています。
「こんなのがあったら便利だな」というアイデアがありましたらぜひお寄せください。

ブログの内容も自分とは考えが違うと思われた方もいらっしゃるかもしれません。おかしなことを書いたかもしれません。
また、至らない点も多くあったかもしれません。
でも、ひとつひとつを積み上げて、よりみなさんに良い情報を提供できたらと考えております。


これからも、皆様のため、業界のため、その先には患者さんのためになればと思っておりますので、来年もご支援いただければ幸いです。
ブログは少々早いお休みをいただきますが、来年もよろしくお願いいたします。
年明けは10日よりブログを再開します。

国家試験という試される場所~その1~

今年も残すところあと10日です。
クリスマスに大晦日、お正月と、何かとイベント続きなこの時期ですが、受験生にとっては最後の追い込みをかける時期でもありますね。
みなさんも、国家試験受験を控えた学生の頃には参考書や過去問題集とつきっきりに勉強されていたことと思います。

医療系の専門学校で教えている友人との話の中で、最近の国家試験問題は単に知識の暗記だけでは点数が取れないぞ、という話題になりました。

百聞は一見にしかず。

問 デング熱を媒介するものはどれか
  a 蚊
  b 蛾
  c ダニ
  d ゴキブリ

皆様なら正解はお分かりですよね?
これはとある医療系資格の試験で、衛生学分野の問題として今年の3月に出題されました。
衛生学では公衆衛生に関する内容も学びますので、感染症や感染経路に関する内容が出題されてもおかしくはありません。
ただ、ポイントなのは内容そのものではなく、内容と出題時期の関係性です。

日本の一夏を騒がせたデング熱、これは2014年の一大ニュースでした。
それから僅か半年後に、こんなピンポイントで出題されたのには非常に驚きますよね。
さらには、同様の出題がいくつもの国家試験で出題されたというのですから。

この問題を解くポイントは、
① 感染は何かを媒介して起こるという原理を理解していること
② 感染を媒介する主要なものを覚えていること。
大きくはこの2点は外せません。
いわゆる試験対策の得意な学生さんならばこの2点をしっかりと押さえて得点できるでしょう。ですが、ここが国家試験に潜む魔物の怖いところ…
『デング熱』という特定の疾患名が突然出題され、それも自らが学んできた専門分野にあまりなじみのない疾患名だったりすると、受験生は一種のパニックに陥り、答えを導き出せなくなるというのです。

ここで第3のポイントが必要です。
それが、いかに情報のアンテナを張っているか、自らの専門分野以外、特に隣接する分野への興味を持っているか、という視野の広さです。
おそらくこの問題も、試験委員の皆様の気の迷いなどという単純なものではなく、自らの専門分野にとらわれすぎに情報収集して、自らの分野にフィードバックできる力をもっているかどうか、ということを問われているような気がします。

このようなことが国家試験の場でも問われ、国家試験に含められている意味が少々変わり始めたように思います。
次回もそのような事例をご紹介したいと思います。